瀬戸内の室津で水揚げされた、新鮮な“いかなご”の美味しさをお客様にお伝えして200年。
 株式会社 炭 屋 〒671-1332 兵庫県たつの市御津町室津字柏500
 西国の大名が参勤交代で江戸へ向かうとき、海路からの上陸港として賑わったのがここ室津です。宿場町にはひとつの本陣が原則のところ、室津では幕府の許可を得て六軒の本陣が認められていました。天然の良港に加え多くの人々を受け入れる風格にも満ちた「室津」は、今も歴史のまちとしての顔を魅力いっぱいに覗かせています。
 

室津港から南へ、岬の道を行くと岬の先端、藻振鼻に出ます。そこから見える3つの島が唐荷島。その昔、唐船が難破し、その積荷が流れ着いたという。手前から、地の唐荷、中の唐荷、沖の唐荷という。万葉集には辛荷島と出ています。
     


西鶴の処女作「好色一代男」(1862)、主人公・世の介が色道修行の行脚に出かけ、室津を訪れた場面に「本朝遊女のはじまり、江州の朝妻、播州の室津より事起こりて、いま国々になりぬ」とあります。つまり、日本の遊女は朝妻と室津からはじまって全国に広がった、というのです。
室津と遊女。そういえば室津の遊女のリーダーであった室君が建立したという「五ヶ精舎」があり、そのうち現存するのは見性寺の一寺ですが、ここには古来より多くの文人が訪れたとか。


西鶴の『好色五人女』は、お夏、おせん、おさん、八百屋お七、おまんの五人の女の「命をかけた恋」を描いた実話素材の代表作。室津の造り酒屋の息子・清十郎は、わけあって姫路本町の米問屋但馬屋に奉公にでますが、いつしかそこの主人の妹・お夏と恋仲に。しかし、その恋は許されず、二人は駆け落ちをして捕らえられ、清十郎は盗みの濡れ衣で処刑され、お夏は発狂して町をさまよい歩くという悲劇に。室津に、清十郎生家跡の碑があります。
ちなみに、刑死したものの墓が禁じられていたのですが、誰となく「せめてあの世で」と二つの石を並べて祀ったのがはじめといわれる「お夏清十郎の比翼墓」が、姫路城の北の慶雲寺にあります。